第6回 若手介護職員スキルアップ研修会
2月15日(金)に、全6回で行われていた若手介護職員スキルアップ研修会の最後の会が、南予地方局にて行われました。
最後のテーマは「地域包括ケアシステム」
さて、皆さんは「2025年問題」という言葉を聞いたことはありますか?
2025年がどのような年かというと、団塊の世代(昭和22年~24年生まれ)の方々すべてが、後期高齢者となる年です。ちょうど昭和100年に当たりますね。
2025年問題として、以下のようなことが予測されています。
● 高齢化率は30%を超え、3人に1人は高齢者
● 団塊の世代が後期高齢者に突入し、人口構成比の18%を超える
● 要介護認定者は755万人に昇る
● 年間死亡者数が150万人を超える
● 看取りの場所が50万人分足らない
● 認知症高齢者が750万人に昇る
推計データですので、誤差はありますが、少なくとも高齢化率と後期高齢化率については、大きな誤差はないものだと思われます。これらの課題が山積する中で、問題になるのが医療費、介護費などの社会保障給付費の膨大化です。2018年、社会保障給付費は医療において39.2兆円、介護において10.7兆円でした。介護保険制度の始まった2000年においては、医療が26.0兆円、介護が3.3兆円だったことを考えると、かなり増えていることが分かると思います。しかし、膨大化は今がピークではありません。これから急速なスピードで膨大化が進み、このままでは2025年には医療において54.0兆円、介護において19.8兆円にまで増え続け、2040年には医療が66.7兆円、介護が25.8兆円になるだろうと言われております。このままの医療保険、介護保険制度では、社会保障費の財政への圧迫は避けられません。
そこで、新しいシステムとして日本が取り組んでいるのが、「地域包括ケアシステム」です。
地域包括ケアシステムというのはどういうものか。それは、わかりやすく説明すると以下の通りのものです。
できるだけ、医療や介護が必要でない高齢者を増やす。
最期まで住める住居を提供して、医療や介護が必要になったとしても、少ない人材で、効率よく、効果的にサービスを提供する。
しかも、費用はかけずに・・・。
つまり、病院にはあまり入院できないよ、医療が必要になっても、在宅で過ごせるようなシステムを、地域ごとで作ってくださいね、ということです。そして最期を迎える場所も病院ではなく、家で最期を迎えることの方が多くなるような、そのような本人・家族の選択と心構えも必要ですよ、ということです。
今回の研修ではこの地域包括ケアシステムをわかりやすく知ってもらうために、玉ねぎモデルのグループワークを行いました。
特に自助、互助、共助、公助の中で、互助を強くしていく地域づくりが必要であるということを実感してもらえることを目的として、実施しました。
医療保険、介護保険に頼るだけではない地域包括ケアシステムの構築に向けて、今回縁があって受講いただいた研修生の方々が中心となって、それぞれの地域で活躍してくれることを祈っております。
全6回の研修ではありましたが、今回をもって2018年度の若手介護職員スキルアップ研修会は修了いたしました。
皆勤賞ということで約20名の方に、地域福祉課より表彰されておりました。
研修性の皆さん、本当にお疲れ様でした。
また、地域福祉課の皆さんも、設営など毎回ありがとうございました。
そして、助手として参加してくれた愛ほっとの作業療法士である冨岡君、
和氣君、
ありがとうございました(*^^*)