平成28年度 えひめ排泄ケア研究会 第2回南予地区別勉強会

6月~11月まで宇和島市内で「南予勉強会」を毎月実施しました。その中でみんなで話し合い解決策を考えた事例を発表してもらいました。

平成29年3月5日日曜日 JCHO宇和島病院で南予地区別勉強会を行いました。36名ほど参加していただきました。

 

■事例発表2例

1 「排泄回数の多い認知症利用患者に対する支援」~家族負担の軽減と社会性の維持に向けて~

デイサービスなごみ 高松志摩さん と藤原さん

認知症があり、デイサービス中に60~66回の頻尿で、落ち着かない患者の支援です。排泄パターン表を記入したり、残尿量をブラッダースキャンで測定したりして、機能的排尿障害をチェックした上で、認知症の進行による症状悪化も考え専門医を受診し処方を受けました。現在はデイサービス中の落ち着きを取り戻し、ずいぶん頻尿も治まって、レクリエーションなど楽しむことができているようです。認知症で自覚症状の訴えができない方の排泄アセスメントの重要性を再認識した事例です。

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2 「尿閉を呈する患者の退院後の訪問看護」 ~在宅での排泄をひもといた~

愛ほっと訪問看護ステーション 看護次長 谷口由里

便秘による尿閉で自己導尿指導を受けた患者に退院後訪問しました。心不全による循環動態を考え、変形性膝関節症による膝の痛みをまねかない排泄体位を考えたり、残尿をブラッダースキャンにより測定するなどして、排尿障害をひもときました。今では、導尿無しで尿路感染症起こすことなく入院前と同じ状態になることができました。

退院直後の訪問看護は医療依存度の高い状態の要介護被保険者等である患者について、退院直後の自由により、14日間に限り特別訪問看護指示書に基づき訪問することができます。したがって、この期間は医療保険での訪問看護が提供できます。必要に応じて集中して訪問できるので、退院後の不安の軽減に繋がるのではないでしょうか。

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■ワークショップ「認知症の生活障害へのかかわり方」

愛媛大学医学部看護学科  小岡 亜希子先生

トイレが分からない事例とトイレの後始末ができない事例について、DVD視聴後グループワークで意見交換しました。いつも思いますが、他職種、他施設の方との話は思いもよらない妙案がでたり、視点が違っていたりして勉強になります。 

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会に協力してくださった世話人の方々、また参加してくださった各施設の方々、ありがとうございました。次の機会にまたお会いできることを楽しみにしています。