介護の備えvol.7 ガイドブック
愛媛県が発行している「介護への備えブック」シリーズは、突然の介護に直面しても慌てることのないよう、事前の知識と準備の大切さをわかりやすく伝えるガイドです。最新号となるVol.7のテーマは「仕事と介護の両立を目指して」。現役世代にとって避けて通れない課題に正面から向き合い、働きながら介護に取り組むための視点やヒントが数多く紹介されています。
本誌ではまず、社会全体で高齢化が進むなか、介護は誰にとっても「突然やってくる可能性がある身近な問題」であることが強調されています。そのために必要なのは、いざという時に慌てないための事前準備。親の健康状態を把握し、将来どのような介護が必要になり得るのかを見通しておくことの重要性が示されています。
また、介護者自身の心構えについても丁寧に解説されています。介護は「一人で抱え込まない」ことが大切であり、家族や地域、そして社会資源をうまく活用することが求められます。良い介護とは、ただ身体的なケアを行うだけではなく、介護する側とされる側の双方が安心できる関係を築くことにあると説かれています。
特に注目すべきは「仕事と介護の両立」に関する章です。介護離職という大きな社会課題に触れつつ、企業が取り組む支援制度や行政の施策についても紹介。介護休業や時短勤務といった制度を正しく理解し、上司や同僚とコミュニケーションを図りながら働き続けることが、結果的に介護者自身の生活を守ることにつながると解説されています。
さらに巻末では、親の状態をチェックできるリストや、相談窓口の情報も掲載されており、すぐに活用できる実践的な内容になっています。読者が自分自身の状況に照らし合わせながら行動を起こせるよう工夫されているのが印象的です。
「介護への備えブック Vol.7」は、介護を目前に控えた方はもちろん、まだ実感のない方にとっても役立つ一冊です。働きながら介護に向き合う時代をどう生き抜くか、そのヒントを与えてくれるガイドブックとして、ぜひ多くの方に手に取っていただきたいと思います。
一部、興味深いページを掲載しておきます。30ページにもわたるガイドブックになっておりますので、掲載したページ以外にも興味のある方は、ガイドブックの写真をクリックしてください(#^^#)

