公正採用選考人権啓発推進員研修会

9月1日(月)、宇和島公共職業安定所にて開催された「公正採用選考人権啓発推進員研修会」に参加しました。弊社も三間高校、津島高校、北宇和高校から新卒採用をさせて頂いた経緯がありますので、今回の研修はとても価値あるものとなりました。

研修ではまず、「採用の場面は企業の顔であり、社会から注目される行為である」という基本的な視点が示されました。企業が人権に十分配慮した採用活動を行うことは、応募者との信頼関係を築くだけでなく、地域社会や  顧客からの評価にもつながります。

特に採用選考において注意すべき事項として、応募者の能力や適性に関係のない質問や判断を避けることが強調されました。例えば、出身地や家族構成、生活環境や思想・信条、さらには結婚や出産の予定といったプライベートな事柄は、仕事への適性とは無関係であり、採用基準にしてはならないとされています。こうした点を軽視すると、差別や人権侵害につながる可能性があるため、非常に重要な視点です。

また、面接時には「何を聞いてはいけないのか」を明確にしておくことや、応募者一人ひとりに対して公平な態度で臨むことも大切だと学びました。公平性を欠いた質問や態度は、応募者の信頼を損なうだけでなく、企業の社会的信用をも傷つける恐れがあるからです。

例えば、以下の質問はNGとなります。

1.家庭環境や身元に関すること

 

「ご両親のお仕事は何をされていますか?」

 

「兄弟姉妹は何人ですか?ご家族はどちらにお住まいですか?」

 

「ご家族は何をされていますか?扶養している方はいますか?」

 

👉 仕事の能力や適性とは関係なく、家庭環境を理由に差別的な取り扱いにつながる恐れがあります。

 

2.出身や出生に関すること

 

「どこの出身ですか?地元はどこですか?」

 

「本籍はどちらですか?」

 

「生まれた地域で苦労されたことはありますか?」

 

👉 本籍や出身地は業務適性とは無関係であり、差別の温床となる可能性があります。

 

3.信条・思想・社会的活動に関すること

  • 「宗教は何を信仰していますか?」
  • 「どこの政党を支持していますか?」
  • 「労働組合に入ったことはありますか?」

👉 思想・信条の自由を侵害する質問にあたります。

 

4,結婚やライフプランに関すること

  • 「結婚のご予定はありますか?」
  • 「お子さんは何人欲しいと思っていますか?」
  • 「出産したら仕事を続けますか?」

👉 特に女性に対する差別につながりやすく、能力ではなくライフイベントで判断してしまう危険があります。

 

このような点を含めたうえで、面接を遂行していく必要があると、改めて感じることのできた時間でした。