宇和島市長選・市議選を終えて

昨日行われた宇和島市長選挙と市議会議員選挙。市民の大きな関心の中で、多くの候補者が地域の未来を掲げて戦い抜きました。結果として、市長選では現職の岡原文彰氏が23,086票(65.0%)を獲得し、堂々の再選を果たしました。新人の武田元介氏も12,423票(35.0%)と健闘し、市政への新たな提案を示したことは、今後の議論にも大きな意味を持つと思います。二人の戦いは、市民に「これからの宇和島をどうするか」を考える大きなきっかけとなりました。

市議会議員選挙はさらに多彩な顔ぶれが並び、ベテランから新人、男女問わず幅広い候補者が挑戦しました。31名の立候補に対して今回議席数が4減となり20の議席を争うという厳しい形となりました。最多得票は兵頭のりひろ氏の2,109票で、次いで清家やすお氏、赤松たかひろ氏らが続きました。無所属での挑戦も目立ち、市民がしっかりと候補者一人ひとりの姿勢を見て判断した選挙だったと言えるでしょう。また、新しい世代や女性の当選もあり、市政に新鮮な風が吹き込まれることが期待されます。

特に新人候補者でありながら5番目の得票数で当選した細川しんすけ氏。彼は(公社)宇和島青年会議所で私が理事長をさせてもらっていた2018年、西日本豪雨災害の災害支援、復興支援において多大な尽力を頂きました。当時の活躍を考えると、今後の議員活動に期待せざるを得ません。

一方で、惜しくも当選に届かなかった候補者も多くおられます。しかし、最後まで地域のために声を上げ続けた姿勢は、多くの市民の心に響いたはずです。結果にかかわらず、その情熱と挑戦は宇和島にとって大きな財産だと思います。ここで得られた経験や思いは、必ず次の活動へとつながっていくでしょう。

今回の選挙を通して、市民一人ひとりの意思がしっかりと反映されていることが数字からも伝わってきました。わずか数十票差の接戦もあり、一票の重みを改めて感じた方も多いのではないでしょうか。特に残念ながらあと一歩当選に届かなかった谷本一真氏。市立宇和島病院で理学療法士として従事しているときから知っているので当選してほしかったですが、24票という紙一重の差で落選となりました。ただ、準備期間がこれだけ短い中で1,000票以上の票を得たことはやはり彼に期待した人も多かったということだと思います。まだまだ若いので、谷本一真氏のこれからの活躍に注目していこうと思います。

個人的に一点残念であったのが、投票率の低さ。1市3町が合併して以降、6回目の宇和島市長選となりましたが、今回が過去最低の63.0%。2021年は無投票であったので選挙はありませんでしたが、2017年が70.0%、2013年が68.3%ということを加味すると、政治に興味のない人が多くなったのか、若しくは高齢や病気の影響で投票所まで行ける人が少なくなったためなのか、どちらにせよ大幅に投票率は下がりました。その点については今後の課題になってくるのではないかと思います。

さて、新たな4年間がスタートします。再選された市長と、多様なバックグラウンドを持つ議員たちが力を合わせ、地域課題に取り組むことが求められます。私自身、「医療・介護・福祉」を生業にしておりますので、地域福祉においては意見を言えるような立場におりたいと思っておりますし、また宇和島地域で子育てをしている立場としても教育に関心を持ち続けていきたいと思っております。これから少子高齢化がますます進み、人口減少も今よりさらに進んでいくと予想されています。そのような中でも市民の声を活かしながら、みんなで「より良い宇和島」をつくっていけるよう、前向きに歩んでいきたいですね(#^^#)