愛ほっと便り 令和2年11月号 母親の温もり

暦の上では冬の始まりとなる立冬を迎える時期になりました。

日暮れが早くなり、朝晩の風が寒く感じるようになってくるこの頃になると、進学を機に上京して、初めての一人暮らしで灯りのついていない家に帰るのがとても寂しかったことを思い出します。そんな時に故郷の母親から送られてきた小包に家族の温かさを感じたものでした。

先日、奇しくも私の誕生日に永久の眠りについた母親の遺骨を父の眠る墓に納骨をしました。幼少の頃、母親の存在はエタ-ナルでいつまでも側にいてくれるものだと信じていたことを思い出します。母親の終焉が普遍であることを認めたくなかったのかもしれません。

「親孝行したいときに親はなし」と言いますが、親のために何か孝行ごとをしてあげたのかと自問してみると、親が子供のために何かをしてくれるのは「当たり前のことだ」と稚拙な考え方で、親のために何らしてあげることがほとんどなかったことに気づかされ、今更ながら後悔の一念です。

毎日の生活の中で、協力してくれたり、相談相手になってくれたりと感謝の思いを伝えなければならない場面がありますが、タイミングを逃して感謝の気持ちを伝えられない時があります。そんな時は心に負担が残り、相手に対して申し訳が立たない気持ちになります。今伝えなければ一生言えないかもしれない。一生は、一瞬一瞬の積み重ねで、この一瞬を大切に、今しかできないという気持ちを大切にしなければと自戒しています。

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食堂

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サービス付高齢者向け住宅愛ほっと

管理者 兵頭 久雄