愛ほっと便り 令和2年7月号 事業部

訪問看護で利用者さんと一緒に「すもも」と「レモン」の収穫をしてきました。彼と一緒に収穫するのも3年目になります。春にはさくらんぼ、この時期は「すもも」です。2本の木はとても大きく枝を広げて「すもも」が鈴生りです。

彼は普段は歩行車を使われますが、畑の中では生き生きと動いて収穫されます。今年も一緒に収穫出来ることに感謝して、おしゃべりします。これが病院なら、枝の間をかき分けて、でこぼこを歩くなんて転倒リスクが高すぎて止められるだろうなあ、まるで障害物競走。

彼は平均年齢を超えるお年ですが、自らの希望で、1人暮らしをされています。何度か、心細くないかお聞きしても、「1人が気楽でいい。」とおっしゃいます。実は彼とは私が病院勤務している時からのお付き合いで、当時入院されていたご家族を介護されていました。そして今は彼が「愛ほっと」の利用者さんです。彼がひとりで暮らせているのは、市内に住むとても優しい娘さんと婿殿が協力してくださっている事に他ならないのですが、娘さんたちは当たり前だと言われお父様と過ごすことを楽しんでおられます。ほんとに頭が下がるし、その気持ちを見習わなければなりません。

 

超高齢化社会で、彼の様に病気や障がいと上手く付き合いながら、住み慣れた地域で出来るだけ暮らしていくために、家族だけでなく地域全体で支えていく「地域包括ケア」が重要です。

私事ではありますが、今春愛媛大学大学院医学系研究科修士課程を卒業しました。

「地域健康システム看護学」を専攻しました。地域で生活を支援する専門職として、資源を活用し、様々な専門職と連携することを学びました。仕事しながらも、みんなに協力してもらいながらの女子大学生生活でした。 看護師生活40年になります。つくづく看護はアートだと感じています。エビデンスが明確でなくとも、傍にいて安心していただけるような看護を目指してこれからだと感じています。還暦だけど。

株式会社アクティブモア

統括プロデューサー

山内 千由紀