第8回愛ほっと中枢勉強会 (2期生)
愛ほっとでは毎月第4金曜日、南予圏域の経験年数の浅いリハビリ従事者を対象に、脳卒中などの中枢神経疾患のリハビリについて勉強会を開いています。1年間のスケジュールで全12回の受講を一区切りとし、全日程を修了するという流れで行っています。定員は10名で3グループに分かれて、講義やグループワーク、実技練習などを行っていきます。1期生は平成26年4月から平成27年3月で修了しており、現在、平成28年6月から2期生がスタートしております。昨日は2期生の第8回目の勉強会でした。
昨日は1期生のOBによる症例検討会を開いてもらいました。症例は右中大脳動脈領域の広範囲の梗塞がある方で、左半身麻痺と言語障害を呈する方でした。動画を見る範囲では安静時は麻痺側の筋緊張は低緊張であるが、寝返りや起き上がりなど非麻痺側の手を使って動作を始めると一気に麻痺側の筋緊張が高くなるという方でした。リハビリを担当した1期生の理学療法士は、移乗動作の自立を目指して寝返りや、起き上がり、座位、立ち上がり動作をアプローチしていました。動画などもたくさん準備しており、症例検討をまとめるのにかなりの時間をかけたのだろうと容易に想像できる症例検討の内容でした。
しかし、一方で思った以上に歩行状態が良くなっていないという問題点も浮き上がってきました。私の個人的な意見ではありますが、脳卒中のリハビリを行うにあたり、動作を行うやり方というものが大切になってきます。ほとんどの脳卒中後遺症のある方は、例えば寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行などの基本的な動作が画一的なやり方で、特に非麻痺側に頼った行い方になります。リハビリが早期から関わっていくことにより、より麻痺側や体幹も使え、なおかつ動作に多様性を持てるような介入をしていきます。
ただ、並行して考えなければならないことがもう一つあります。それは活動性の向上です。脳卒中になるとまず近くの急性期病院へ搬送され、その1か月後に回復期リハビリ病棟へ転院します。そしてその回復期リハビリ病棟では3~5か月のリハビリを行い、自宅へ退院していく流れとなります。つまり、脳卒中を発症して半年後には家に帰らないということです。この半年を長いと思うか、短いと思うか・・・。私が回復期リハビリ病棟に従事していた時は、正直短いと思いましたし、患者さんもそのご家族もほとんどの方は短いと思われたでしょう。その短い限られた時間に家に帰さないといけないということになると、自宅で生活できるだけの活動量が必要になってきます。ですので、入院中の歩行量というのがとても大切になってきます。
今回はそのようなディスカッションが熱くできた勉強会となりました。
1期生の皆さん、ありがとうございました(^^)/~~~